富山市 S様 住宅外壁 塗り替え事例をご紹介します
富山市にお住まいのS様より、ご自宅の外壁塗り替え工事をさせていただきました。掲載のご許可をいただきましたので、塗装事例として掲載させていただきます。外壁がサイディングの建物を持っておられるお客様の参考になるかと思います。S様、ご協力いただき、どうもありがとうございました。
富山市 S様 住宅外壁 塗り替え事例
塗り替え前の状況
全体的に、チョーキングといって指で触ると白い粉が付く状態でした。これは、塗装の防水効果が切れているという事です。外壁・軒裏には、汚れも付いていました。
雨あたりの強いと思われる南西面に、古い塗装の膜が部分的にはがれており、コーキング(防水剤)は、痩せて隙間が空いている状態でした。
ちょうど塗り替え時期での、ご依頼です。
塗り替え前の洗浄
塗り替え前に、汚れていた軒裏(見上げ)と外壁を洗浄しました。
軒裏も洗浄しても大丈夫な素材でしたので、さっと手早く洗浄しております。あまり長く洗浄しますと、外壁や軒裏を傷めない洗浄機を使いました。
外壁や軒裏が汚れたままにしておきますと、汚れに塗装をしていることになります。
汚れが外壁からはがれる時に、一緒に新しい塗料もはがれてしまいます。
洗浄後は汚れが落ち、本来の素材の色が現れました。
目荒らし
洗浄をして乾燥するのを待って、サンドペーパーで目荒らしをしました。
目荒しとは、古い塗料の膜や外壁などの部材に、サンドペーパーを当てることです。細かい傷を付けることにより、新しい塗料の密着性をアップさせるために行います。
細かい傷に塗料が入り込むことにより、塗料がはがれにくくなります。また、洗浄できずに残った汚れも落とすことが出来ます。
下地塗装
下地塗装は、古い塗装や外壁などの部材との密着性をアップさせるために行います。
下地塗装をしておかないと、新しく塗った塗料がはがれやすくなります。
こちらの外壁は窯業系サイディングなので、2液型弱溶剤形エポキシシーラーという下地塗料を塗装しました。
この下地塗料は、外壁・古い塗料との密着性をアップさせると共に、窯業系サイディングなどのセメント系の部材を補強する効果もあります。
防水処理(コーキング)
防水処理は、主にコーキング(シーリングともいいます)といって、固まるとゴム状になる防水剤を使います。
年月を経て出来てしまった隙間や、軽度のヒビに注入して、雨水が入ってくるのを防ぎます。
外壁のコーキングの寿命は、環境によっても変わりますが、約10年なので塗り替えの度に必ず新しく注入し直す必要があります。
古いコーキングを全部取り除き、新しいコーキングを注入し直しております。
窯業系サイディングは、下地に防湿シートが張ってありますので、コーキングが切れたからといって、すぐに雨漏りするわけではありません。ただ、サイディングの内側は水に弱いので、極力雨水を入れないように注意が必要です。
仕上げ塗装
まずは、軒裏(見上げ))を塗装します。
軒裏は、ホワイト系の仕上げ塗料を、刷毛とローラーで塗装しました。
水性系の艶消しタイプのシリコン樹脂塗料を塗装ております。この塗料は、汚れにくく丈夫な塗料です。
ローラーで塗装する時も、刷毛で塗るように塗装しますので、塗装の膜の厚みをしっかりと付けることが出来ます。
破風(屋根の側面)は、ダークブラウン系の塗料を刷毛塗りしました。
軒裏・破風の仕上げ塗料は、弱溶剤2液型アクリルシリコン樹脂塗料を塗装しました。塗装した仕上げ塗料は、普通のシリコン塗料よりも高耐候性・超低汚染性に優れた塗料です。(後で詳しく説明します)
強い日差しにも変色・劣化しにくく、雨垂れなどの汚れが付きにくいです。
外壁サイディングの仕上げ塗装は、主に刷毛で、一部ローラーで塗装しました。
窯業系サイディングは、下地塗装をしていても、塗料の浸透具合により、仕上がりに差が出来る場合がありますので、日を置いて確認しながら塗装しました。
外壁塗装の前に、雨樋を塗装しております。
雨樋も刷毛塗りで仕上げております。外壁の前に塗っておきますと、塗装した外壁に塗料が跳ねてしまう心配もありません。
ダークグレー系で仕上げておりますので、建物全体が締まって見えます。
外壁と雨樋ともに、弱溶剤2液型アクリルシリコン樹脂塗料を塗装しました。
仕上げ塗料について
塗装した仕上げ塗装は、日本ペイントという塗料のトップメーカーの弱溶剤2液型アクリルシリコン樹脂塗料 ファインシリコンフレッシュという塗料です。
ファインシリコンフレッシュは、外壁仕上げ塗装の中では、上から2番目のシリコン系の塗料です。
この塗料は、通常のシリコン系 塗料の機能に、以下の特徴がプラスされています。
- 光沢低下や変色が極めて少ない
- 雨垂れがなどの汚れが付きにくい
- 最先端のバイオ技術で藻、カビの発生を制御
- 下地塗装との密着性が高い(はがれにくい)
- 素速く乾燥するので、冬場の施工不良の心配がない
- 結露から建物を守る
- 重金属やホルムアルデヒドなどが入っていないので人と環境にやさしい
今のところ、一番コストと効果のバランスが良い外壁塗料です。長く建物の美観を保ってくれるのが、嬉しいところです。耐用年数は平均で10年以上となっておりますが、コーキングなどのからみで、10年程度での塗り替えが理想的かと思います。
塗装前と塗装後の比較写真
【外観】
【軒裏・破風】
【雨樋】
【外壁・飾り窓】
ひと口メモ
塗装前の状況より見立て、コストと効果のバランスが取れるように、洗浄・塗り替えをしました。10年持つように塗装しております。
外壁の古い塗装の膜・コーキングが劣化していた、雨あたりの強い場所がありました。他の箇所に比べて劣化の進行が早い場所は、定期的な見廻りで様子を見ることが大切になってきます。
2013年6月