富山県高岡市 H・M様 住宅 屋根・外壁の塗り替え事例をご紹介します
富山県高岡市にお住まいの、H・M様ご自宅の屋根・外壁塗り替え工事をさせていただきました。掲載のご許可をいただきましたので、塗装事例として掲載させていただきます。
屋根はトタン、外壁はスチールサイディングとトタンの住宅です。トタンやスチールサイディングの住宅にお住まいの方の参考になります。またスチール製の物置の塗り替えもしております。H・M様、ご協力いただき、どうもありがとうございました。
富山県高岡市 H・M様 住宅 屋根・外壁の塗り替え事例
塗り替え前の状況 ~ 外壁の外観
スチールサイディング外壁・トタン外壁に目立ったサビはありませんでしたが、共に手で触ると白い粉が付くチョーキングが出ていました。
白い粉は、粉状にはがれてきている古い塗装です。これは塗装が傷んでいる状態で、防水効果はもうありません。ちょうど良い時期の塗り替えです。
目立ったサビはありませんでしたが、よく見るとトタン外壁の角の部分や、水切りの角の部分は、一部色がはげてきており、細かいサビが出始めている所もありました。
塗り替え前の状況 ~ 屋根の外観
トタン屋根もお見積もりの時に上がらせていただきましたが、歩いた後に足跡が付きました。
これもチョーキングです。全体的にツヤがなく、防水効果が切れいている状態です。
雪止めには、部分的にサビが出ている所がありました。サビを落として、塗り替えをすれば、まだ十分に持たせることが出来ます。
トタンの破風も、ツヤがなくチョーキングが出ていました。
また、クモの巣もはっていて、汚れた状態でした。
塗り替え前の状況 ~ 建物の状態
拝見したところ、一番心配な所は、屋根と外壁が隣接している部分です。その部分は、他の場所に比べ、雨垂れが付きやすく汚れが目立ちました。
また、その部分だけ軒裏の塗装がはがれていましたので、若干雨水が内部に侵入している恐れもあります。
玄関ポーチの見上げ部分も、ツヤがなくなった状態でした。
また壁と隣接している部分は、隙間が空いてきていました。
塗り替え前の状況 ~ 防水処理の状態
外壁の目地や入り隅になっている所、またサッシの周りには、コーキングというゴム状の防水材が入っています。コーキングの寿命は約10年です。
拝見したところ、コーキングが劣化してきていて、弾力性がなくなっていたり、切れていいる所もありました。コーキングの打ち替えが必要な状態でした。
一部のサッシ周りで、コーキングが入っているべき所にコーキングが入っていませんでした。
雨漏りの原因になります。
外壁スチールサイディングには、一部隙間が空いているところがありました。
サッシの下に隙間がある所には、雨垂れが付いていました。ここには、雨水が入っている可能性があります。
塗り替え前の状況 ~ スチール製の物置
スチール製の物置も、全体的にツヤがなく、指で触ると白い粉が付く、チョーキングが出ていました。
また、屋根の部分にはサビが出始めていました。
この状態で放置しますと、穴が空いたり、鉄板が薄くなったりして、歪みやすくなります。
歪んでしまいますと、扉の開閉がしにくくなってきたり、問題が出てきます。
下地処理 ~ 屋根・破風のサビ落とし・目荒らし
まずは、トタン屋根と破風のサビ落とし・目荒らしの下地処理から始めております。
写真のようにワイヤーブラシというものを使って、細かいサビや汚れ、古い塗装膜が劣化した粉を、出来るだけ落としました。
ワイヤーブラシというのは、柔軟性がある鉄のタワシのようなものです。
サビなどを落とすと同時に、トタンに満遍なく細かい傷を付けました。これが目荒らしという作業になります。
目荒らしを行った後のトタンに新しい塗装をしますと、この傷の中に塗料が入り込みます。これにより、古い塗装と新しい塗装が一体になり密着度がアップし、塗装の耐久性が増します。
下地処理 ~ 軒裏のケレン・目荒らし
軒裏にはケイ酸カルシウム板(ケイカル板)という物が張られており、ホワイト系の塗装がしてありました。
多くの住宅の軒裏は、このような仕様になっています。
ケイカル板にされている古い塗装が、一部はがれていました。また、全体的にススなどで汚れていました。
写真の皮すきというヘラのような道具を使い、はがれそうになっている部分を、全部取り除きました。これがケレンという作業です。
ケレン後に、写真のワイヤーブラシという道具を使い、劣化した塗装膜を落としました。これが目荒らしという作業です。
ケレンと目荒らしをすることにより、新しい塗装の密着度がアップしますので、塗装の膨れや、はがれを防ぐことが出来ます。
下地処理 ~ 外壁のサビ落とし・目荒らし
外壁のサビ落とし・目荒らしを行いました。大きなサビはありませんでしたが、よく見るとトタン外壁の角になっている部分は、塗装がはげて銀色のトタン地金が見えている所が多くありました。そこには、細かいサビが点々と付いています。
写真のようにワイヤーブラシを使って、細かいサビや汚れ、古い塗装膜が劣化した粉を出来るだけ落としました。作業は、トタンもスチールサイディングも同じです。目荒らしも兼ねています。
下地塗装(下塗り) ~ 屋根・破風・庇のサビ止め塗装
トタンの下地塗装は、サビ止め塗装になります。
主な役割は、サビの進行や発生を抑える事と、古い塗装面と新しい塗装の密着度を向上させる事です。
一般的に、仕上げ塗料は接着力が弱いので、下地塗装は、必ず必要になります。
塗料は、弱溶剤2液形エポキシ樹脂さび止め塗料というものを塗装しました。
強力にサビを抑えてくれ、密着度が高く耐久性の高い塗料です。 また、雨の日が多くなっており、塗料が乾く前に雨が降ると、施工不良になる危険性がありました。
施工不良にならないように、早く乾く速乾性の塗料を選びました。
下地塗装(下塗り) ~ 外壁のサビ止め塗装
トタン部分とスチールサイディング部分の外壁の下地塗装も、サビ止め塗装です。
ハイソリッド弱溶剤1液変性エポキシ樹脂プライマーというものを塗装しました。
屋根・破風のトタンと同様に、密着度が高く、速乾性の高いタイプの塗料です。古い塗装の色が表に出さない機能も付いていますので、塗り替えに最適です。
屋根・外壁共に金属なので、家全体をサビ止め塗装した感じになりました。右下の写真がサビ止め塗装後です。一部白い線が入っているのは、仕上げ塗装になります。
下地塗装(下塗り) ~ スチール製物置のサビ止め塗装
スチール製物置の下地塗装も、サビ止め塗装になります。使用したサビ止め塗料は、ハイソリッド弱溶剤1液変性エポキシ樹脂プライマーという塗料を塗装しました。
密着度が高く、速乾性の高いタイプの塗料です。色はグレーです。古い塗装の色が表に出さない機能も付いていますので、塗り替えに最適です。
防水処理・ジョイント処理 ~ コーキングの打ち替え
塗装前に古いコーキングを取り除き、新しいコーキングを注入しました。また、本来入っているべきサッシや水切りの周りに、コーキングが入っていない箇所もありました。そこにもコーキングを注入しております。
写真のグレーの部分が、新しく注入したコーキングです。金属は伸び縮みしますので、伸び縮み対応タイプの2液型変成シリコンというコーキングを使用しました。上から塗装もできます。
仕上げ塗装 ~ 軒裏
軒裏の材質は、ケイ酸カルシウム板(ケイカル板)なので、下地塗装の必要はありません。
外壁仕上げ塗料 超低汚染形ターペン可溶2液形アクリルシリコン樹脂塗料 ファインシリコンフレッシュという物を、中塗り・上塗りの2回塗りで仕上げました。
汚れにくく、藻やカビの発生を防ぐ機能があります。長持ちする塗料です。
ほとんどの仕上げ塗料は、2回塗り重ねることによって、100%の性能が出るように作られています。余程の理由がない限り、2回塗りで仕上げることが望ましいです。
仕上げ塗装 ~ 屋根の中塗り・上塗り
屋根の仕上げ塗装も、中塗り・上塗りの2回塗りで仕上げました。色はダークブラウンです。
屋根仕上げ塗料 弱溶剤2液型フッ素樹脂塗料 ヤネフレッシュFを2回塗りしております。
一番耐久性が高いフッ素樹脂系の塗料で、直射日光・雨・雪に直接さらされる屋根専用に作られた塗料です。
中塗りをして、塗料が完全に乾燥してから2回目の仕上げ塗装 上塗りをしました。
乾燥する前に上塗りをすると、塗装の膜が2層にならず、厚塗りをしただけの1層になってしまいます。これでは、100%の耐久性を出すことは出来ません。塗装は、薄い層を幾重にも重ねることで、耐久性が高くなります。雪止めも同じ塗料で塗装しました。
仕上げ塗装 ~ 破風・軒先の中塗り・上塗り
破風とは、屋根の三角になっている部分(雨が流れる方向)の両端の部分です。屋根を雨風から守る重要な役割があります。
破風・軒先ともに、屋根仕上げ塗料 弱溶剤2液型フッ素樹脂塗料 ヤネフレッシュFを、中塗り・上塗りの2回塗りで仕上げました。
破風・軒先も屋根と同じ環境なので、屋根と同じ耐久性の高い塗料を塗装しておくと安心です。
塗料の色は、屋根はダークブラウン、破風・軒先はダークグレーと色を変えております。大抵の場合は、破風の色を濃いめにすると建物全体が締まって見えます。
仕上げ塗装 ~ 庇(ひさし)の中塗り・上塗り
屋根の仕上げ塗装も、中塗り・上塗りの2回塗りで仕上げました。色はダークブラウンです。
トタンの庇も、屋根仕上げ塗料 弱溶剤2液型フッ素樹脂塗料 ヤネフレッシュFを、中塗り・上塗りの2回塗りで仕上げました。
トタンの庇(ひさし)の塗装色は、屋根と逆にしました。
屋根の部分をにダークグレーに、破風の部分をダークブラウンにして、アクセントを付けております。
仕上げ塗装 ~ 外壁の中塗り
外壁の仕上げ塗装は、中塗りと上塗りの2回塗りで仕上げます。
サビ止め塗装が乾燥するのを待って、1回目の仕上げ塗装 中塗りをしていきます。
塗装した塗料は、外壁仕上げ塗料 超低汚染形ターペン可溶2液形アクリルシリコン樹脂塗料 ファインシリコンフレッシュというものを塗装しました。高耐久で汚れにくく、変色しにくい塗料です。
まずはスチールサイディングの目地、トタンの溝を刷毛塗りしました。最初に目地・溝を塗装しておきますと、仕上がりが美しくなります。
目地・溝を塗装した後、広い面積の部分を刷毛とローラーで塗装しました。塗装が均等になるように塗装しております。
仕上げ塗装 ~ 外壁の上塗り
中塗りが乾くのを待って、中塗りと同じように、目地・溝から塗装して、広い面積の部分を上塗りしました。中塗りと上塗りは、同じ塗料を塗装しております。
乾燥する前に上塗りをすると、塗装の膜が2層にならず、厚塗りをしただけの1層になってしまいます。これでは、100%の耐久性を出すことは出来ません。塗装は、薄い層を幾重にも重ねることで、耐久性が高くなります。
ベランダの中のトタンと柱に巻いてあるトタンも、中塗り・上塗りで仕上げております。
仕上げ塗装 ~ 水切の上塗り
水切りは外壁の一部なので、外壁を塗る時に同じ塗料を塗装します。
下地塗装のサビ止め塗装をして、中塗り・上塗りの仕上げ塗装2回塗りで仕上げます。
今回は、中塗りまでは外壁と同じ色を塗装して、上塗りの色を破風の色と同じ、ダークグレーにしてしました。
破風と同様、水切りも濃いめの色にした方が建物が締まって見えます。
仕上げ塗装 ~ スチール製物置の中塗り・上塗り
物置の仕上げ塗装も、中塗り・上塗りの仕上げ塗装2回塗りで仕上げました。
仕上げ塗料は、外壁と同じ塗料 外壁仕上げ塗料 超低汚染形ターペン可溶2液形アクリルシリコン樹脂塗料 ファインシリコンフレッシュを塗装しました。
高耐久で汚れにくく、変色しにくい塗料です。
屋根部分の色は、ダークブラウンに塗装しました。外壁部分というか側面部分と扉には、ホワイトにブラウンを少し混ぜた、濃いめのアイボリーにして塗装しました。
屋根部分がアクセントになり、バランス良くまとまったのではと思っております。
塗料の調合について
最近の塗料のほとんどは、化学塗料になっております。
化学反応を利用して、水垢が付きにくい・紫外線でも色ツヤが劣化しにくいなどの機能を持たせております。
正しい化学反応をさせるために、規定の分量をはかりで量り、塗料を調合しました。
塗り替え後の写真
塗装前と塗装後の比較写真
【外観 1】
【外観 2】
【外観 3】
【玄関 正面】
【玄関 袖壁】
【玄関ポーチ 見上げ】
【屋根】
【屋根 入り隅部分】
【破風】
【外壁と屋根の隣接部分】
【外壁 スチールサイディングの入り隅部分】
【2階 外壁・雨樋】
【2階】
【外壁 トタン部分】
【外壁 スチールサイディング部分】
【外壁 水切り】
【スチール製の物置】
富山県高岡市 H・M様からいただきましたお声
ひと口メモ
コストと効果のバランスが取れるように、塗り替えをさせていただきました。10年持つように塗装しております。
屋根に1番耐久性の高い塗料を塗装、2番目に耐久性の高い塗料を外壁に塗装しております。こうする事で、次回の塗り替え時期が、屋根と外壁で大体同じ時期になります。
雨漏りが心配される外壁と屋根の隣接部分は、防水の専門業者により、水切れを考慮してコーキングされております。雨漏りの可能性は、ほぼゼロに近いと考えています。定期点検では、この部分を重点的に行う予定です。
2013年11月
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